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第3回 芸者衆の付き人「箱屋」さんと幇間さんから教わる“花柳界入門”
2007.02.10(土)

花柳界入門講座も第三回。今回は、二部構成にて約3時間の講座となりました。
ちょっと長丁場でしたが、東京神楽坂組合理事長の澁谷信一郎氏の小粋で洒脱な司会で、足の痺れや腰の痛みも気づかなかったのではないのでしょうか。

<第1部:最後の「箱屋」が語る"花柳界の表裏"と芸者さんへの着付実演披露>

 東京浅草組合事務長、千葉慶二氏は、箱屋特有の徒弟制度で修行した最後の方であり、当時の「箱屋」の仕事のひとつである「芸者さんへの着付け」もされることから「最後の箱屋」と呼ばれています。この徒弟制度のことを「内箱制度」といいます。置屋に所属し、その置屋のお姐さんについて仕事をする制度です。先輩の仕事を引き継いでいくという修行を経て、浅草組合への所属となります。

■箱屋さんとはどんな仕事をするのでしょう?

 箱屋の「箱」、これは三味線を入れる「長箱」からきており、それを移動させることから、その名前となったそうです。箱屋さんの仕事は、芸者さんの身の回りのお世話することが仕事です。それは、今回、お見せ頂いた着付けであったり、後口(あとくち)への移動の交渉など、多岐に渡ります。
 今では、人件費削減の要請から「自分でできることは自分でしよう」ということで、箱屋さんの数も減りました。そして「着付け」までされる箱屋さんは千葉さんひとりだけになりました。 昔は、「110番の前にまず見番」というほどで、不審者はもちろん、釘打ち、ゴキブリ退治など、なんでも見番へ連絡がきたそうです。でも、こういう日常のつながりがあってこそ、いい仕事ができるのが、この世界です。

■着付けをするにあたって・・・・。

 いつもなら、気心を知れた浅草芸者さんの着付けですので、何も聞かずに仕事をする千葉さんですが、今日は、神楽坂の万りさん、初めて着付けをすることになります。ですから、今日は、具合を聞きながら着付けをしていきます。
着付けで大事なのは「気持よく着られること」、芸者さんは、長い時間着物を着、動きますので、動きやすく、かつ、着崩れないことがポイントです。そのために、下地をしっちりと着付けるそうです。下地がしっかりしていたら、さほど帯は締めなくてもよいと千葉さん。



<第2部:浅草だけに残る"幇間芸"を楽しむ>

 昔は、神楽坂にも、そして全国にいた幇間さんは、現在浅草に4人しかおりません。全国に4人しかいない(ということは世界にも4人!)幇間さんのひとり、櫻川米七師匠にお越し頂き、神楽坂は毘沙門天の舞台にてその芸を披露して頂きました。18歳の美しい女性と100歳の美しい女性、といった仕草モノ、そして名古屋甚句といった歌モノに、会場の笑いは途切れることがありませんでした。
 実は、カセットデッキが不調で、名古屋甚句は師匠のアカペラになってしまったのですがそれすらも笑いとされておりました。

■幇間さんって?

 男芸者や、たいこもち、とも言われ、お座敷を盛り上げる芸人さんのことです。芸者さんのことを三味線を持っていることから「ネコ」と呼ぶのに対し、幇間さんのことは「たぬき」と呼ぶそうです。

 一時、幇間さんはどこで仕事をするのだろうという悩ましい時期もあったそうですが、今は、幇間さんを呼ぶ御座敷も増え、またイベントなどで、その芸を披露されているとのこと。


 「たいこもち」というとヨイショ、おだてる人の意味ですが、もちろんお座敷の御客さんを上手に褒め上げるのも芸です。師匠の「やっている自分も楽しく」という言葉が印象に残ります。

*浅草花柳界(組合の公式HP)
http://www.gnavi.co.jp/asakusa/index.htm
*浅草芸者(所属の芸妓さんが作成)
http://www.asakusageisha.com/

<付記>

 今回の講座、東京都料理生活衛生同業組合の組合長、東京向島組合の事務局長、そして赤坂の御姐さん方、も観覧されておりました。今年の4月、国土交通省の「Visit Japan」の一環で、赤坂芸妓衆がワシントンで開催される桜まつりに参加が決定したそうで、その頃のニュースは注目です。

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