神楽坂毘沙門寄席 「第59回菊之丞の会」レポート(2025/4/17)

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神楽坂毘沙門寄席 「第59 菊之丞の会」2025/4/17

毘沙門様の藤の花も控えめに咲きました。開口一番は桃月庵ぼんぼりさん。第57回に続き二度目の登場です。関西弁での言い立てで『金明竹』をパワフルに演じてくれました。新入社員の与太郎に仕事の基本を教える叔父さんは大変ですね。でも与太郎もめげません。入社式の翌日に退職代行を通して辞めちゃうヤワな若者とは違うんです。ぼんぼりさんと一緒に応援しますからね。

 春らしい淡い色調のお召し物で菊之丞師匠登場。一席目は『味噌蔵』。商いに節約は大切ですが、吝嗇も度が過ぎると店の従業員も反発します。私も普段は倹約家ですが、ここぞと思うときはやっちゃいます!カップラーメンの翌日に高級フルコースランチ…このギャップが醍醐味なんです。味噌問屋の旦那もたまには大盤振る舞いでもしてはどうでしょう。皆もやる気を出して商売益々繁盛となりますよ。

二席目は『富久』。紫の艶やかなお着物姿です。呼ばれたお座敷に入るときのお辞儀の仕方を、噺家、芸者、幇間に分けて、実演を交えての講義が分かりやすくて面白かったです。火事に翻弄された幇間久蔵は、「運の良い奴」になったり「悪い奴」になったり…ですが最後は神頼みが功を奏してお祓(払)いができたようです。菊之丞師匠はもし宝くじが当たったら、噺家を辞めて神楽坂に寄席を建てて席亭になるそうです。嬉しいですね。神楽坂に寄席なんて…今日のお客様は師匠の言葉を忘れませんからね。

「神楽坂まち舞台・大江戸めぐり2025」は5月17日(土)、18日(日)。「第16回 神楽坂落語まつり」は6月21日(土)、28日(土)。インターネットや店頭などでの広報チラシをご覧ください。また次回の「第60回 菊之丞の会」は10月16日(木)が予定されています。

神楽坂で繰り広げられる日本の伝統芸能を、皆様存分にお楽しみください。

神楽坂がん子