神楽坂毘沙門寄席 第29回 「菊之丞の会」  レポート 2013/09/12

第29回「菊之丞の会」-320

神楽坂毘沙門寄席 第29回「菊之丞の会」 2013/9/12

入船亭ゆう京さんは扇遊師匠のお弟子さんです。携帯電話が鳴らないように注意をうながすのも、今や前座さんの仕事となりました。よどみない話しぶりの『嘘つき弥次郎』で笑わせてくれました。先が楽しみな若い芸人さんがまた一人増えて嬉しく思います。

菊之丞師匠、縞の着物でにこやかに登場。お馴染みお酒呑みの一席は『親子酒』です。呑兵衛にとって酒を断つというのはなかなか辛いことのよう。禁酒の約束はしたものの、手持無沙汰でついつい酒に向かってしまう大旦那と、おかみさんとのやり取りが聴かせ処です。禁を破って久々に飲んだ酒が身体に滲み込む様子を、「お腹の中で、あら久しぶり。お婆さんによろしくって言ってるよ」なんてあたりは、可愛い冗談で許せてしまいます。

サービスのワインの香り漂うお仲入り後、菊之丞師の二席目は左甚五郎が主人公の『ねずみ』です。落語の名工物語はもともと講談で演じられたものが多いと聞きますが、これは浪曲ネタとのこと。どれもスジ立てが分かりやすくスッキリしていて、聴く人を楽しませてくれます。日本人なら誰もがそう感じますよね。木彫りの福ねずみによって、仙台城下の落ちぶれた旅籠が繁盛宿屋に変わっていく展開が嬉しく、名人甚五郎作のねずみから見ると、虎もネコになってしまうというサゲは痛快です。

次回の菊之丞の会は12月5日(木)。もう師走なんですね。記録的な猛暑日が続いた異常気象の中、皆様よく乗り越えられました。まだ少し残る蒸し暑さがなくなれば、待望の秋到来、忠臣蔵の季節へと続きます。本当に「待ちかねたぁ」です。

神楽坂がん子

神楽坂 まちづくり・住まいづくり塾 第133回 (130906)

NPO法人「粋なまちづくり倶楽部」主催 神楽坂大学講座
 
第133回 神楽坂まちづくり・住まいづくり塾 /よもやま話シリーズ第100話     

「北欧とアンデルセンを、どうぞ」

語り手:山中典夫 さん 【ビネバル出版/北欧留学情報センター代表】

会 場:高齢者福祉施設「神楽坂」1階 地域会議室

■ 山中典夫さんは、1970年代にデンマークに留学したことをきっかけに、北欧に関心を持ち始めました。そして1980年始めから、北欧関連図書出版を目的に事業を始め、80年代半ばからはデンマーク語、スウェーデン語、フィンランド語、ノルウェー語の語学教室を運営されています。
また、北欧へ留学を希望する若い人達に現地学校の情報提供をしています。

■ また、7年前から、毘沙門天書院でアンデルセン童話を落語で聞かせる「アンデルセン童話落語会」を毎年4月に開催しています。本当は1回で終わるつもりのものでしたが、当時いろいろお世話頂いた、不二屋・ドトールコーヒーオーナーの平松さんにおだてられて2回目をやったのがウンのツキで、結局今年は14回目を迎えたとのこと。

■ 今回は、山中さんが大好きな北欧と最近の日本での北欧ブームとアンデルセン童話落語会についてお話しをお聞きしたいと思います。
皆様、奮ってご参加下さい。
                                                   
               記
 
◇開催日時   平成25年9月6日(金)夜19時~21時

◇場  所   高齢者福祉施設「神楽坂」1階 地域会議室     
      ・新宿区矢来町104
         最寄り駅:東西線神楽坂駅 徒歩2分
         都営大江戸線牛込神楽坂駅 徒歩10分 

◇参加費(支援金)活動への支援寄付金として一般1000円。学生500円。
     (※寄付金は会場費、資料代、通信費の他、今後のNPO活動の
       ための費用に充当させていただきます。)

◇主  催  神楽坂発まちづくり・すまいづくりNPO法人
     「粋なまちづくり倶楽部」

◇お問い合わせ NPO法人「粋なまちづくり倶楽部」塾事務局
       ℡ 03-3260-6260
(新宿区赤城元町3-5-202山下馨建築アトリエ内/
担当:山下 馨)
        ikimachi@syoutengai-web.net

   ※「粋なまちづくり倶楽部」は、東京都の認証をうけ、
まちづくり・ すまいづくりに関するNPO法人として活動しております。
https://ikimachi.net/

神楽坂 まちづくり・住まいづくり塾 第132回 (130802)

NPO法人「粋なまちづくり倶楽部」主催 神楽坂大学講座
 
第132回 神楽坂まちづくり・住まいづくり塾 /よもやま話シリーズ第99話  
   
「『気仙沼風待ち復興検討会』による歴史的建造物の復旧、保存活用について」

語り手:三浦 卓也さん 【(株)マヌ都市建築研究所取締役(若宮町在住)】
会 場:高齢者福祉施設「神楽坂」1階 地域会議室

■ 神楽坂周辺には皆様ご存じの通り矢来能楽堂をはじめ7件の国登録有形文化財があります。ところで宮城県気仙沼市では、東日本大震災後、市内の破損した国登録有形文化財の復旧や保存活用、内湾地区の歴史的建造物の調査、活用に向けての活動が始まっています。 

■ 活動を担っているのが『気仙沼風待ち復興検討会』で、地元の歴史的建造物所有者、会員、地区外専門家、市職員などで構成されています。若宮町在住の三浦さんは会員の一人で、昨年文化庁の事業の委託を受けて旺盛な活動を推進してこられました。

■ この活動は神楽坂にとっても大変参考になると思われます。どうかご期待ください。                                                   
               記
◇開催日時   平成25年8月2日(金)夜19時~21時
◇場  所   高齢者福祉施設「神楽坂」1階 地域会議室     
       ・新宿区矢来町104
        最寄り駅:東西線神楽坂駅 徒歩2分
        都営大江戸線牛込神楽坂駅 徒歩10分 
◇参加費(支援金)活動への支援寄付金として 一般1000円。学生500円。
    (※寄付金は会場費、資料代、通信費の他、今後のNPO活動のため の費用に充当させていただきます。)
◇主  催  神楽坂発まちづくり・すまいづくりNPO法人
      「粋なまちづくり倶楽部」
◇お問い合わせ NPO法人「粋なまちづくり倶楽部」塾事務局
        ℡ 03-3260-6260
      (新宿区赤城元町3-5-202山下馨建築アトリエ内/担当:山下 馨)
        ikimachi@syoutengai-web.net
  ※「粋なまちづくり倶楽部」は、東京都の認証をうけ、
まちづくり・すまいづくりに関するNPO法人として活動しております。
https://ikimachi.net/

神楽坂 まちづくり・住まいづくり塾 第129回 (130510)

NPO法人「粋なまちづくり倶楽部」主催 神楽坂大学講座
 
第129回 神楽坂まちづくり・住まいづくり塾 /よもやま話シリーズ第96話
     
「芸術座創立100年ー島村抱月、松井須磨子のことなど」

語り手:谷口典子さん【粋なまちづくり倶楽部アーカイブズチーム所属(市ヶ谷仲之町在住)】
会 場:高齢者福祉施設「神楽坂」1階 地域会議室

■島村抱月は松井須磨子らとともに大正2年(1913)に芸術座を創立し、日本中で大人気。以降日本新劇史の中でも記録に残る大成功をおさめた。同4年には横寺町9,10番地に「芸術倶楽部」も竣工した。それが抱月、須磨子の相次ぐ死で5年半で活動に終止符が打たれた。
■今回は芸術座創立100年という記念すべき年でもあり、紅谷研究家でかつ「創立100周年イベント」計画のメンバーの1人でもある谷口典子さんに、抱月のこと、須磨子のこと、芸術倶楽部のことなど、やさしく解説していただくことにした。
■どうかお楽しみ下さい。                                                 
               記
 
◇開催日時   平成25年5月10日(金)夜19時~21時
◇場  所   高齢者福祉施設「神楽坂」1階 地域会議室     
        ・新宿区矢来町104
         最寄り駅:東西線神楽坂駅 徒歩2分
          都営大江戸線牛込神楽坂駅 徒歩10分 
◇参加費(支援金 活動への支援寄付金として 一般1000円。学生500円。
       (※寄付金は会場費、資料代、通信費の他、今後のNPO
活動のための費用に充当させていただきます。)
◇主  催   神楽坂発まちづくり・すまいづくりNPO法人
        「粋なまちづくり倶楽部」
◇お問い合わせ NPO法人「粋なまちづくり倶楽部」塾事務局
        ℡ 03-3260-6260
    (新宿区赤城元町3-5-202山下馨建築アトリエ内
/担当:山下 馨)
        ikimachi@syoutengai-web.net
      ※「粋なまちづくり倶楽部」は、東京都の認証をうけ、
まちづくり・すまいづくりに関するNPO法人として活動しております。
https://ikimachi.net/

神楽坂毘沙門寄席 第28回 「菊之丞の会」  レポート 2013/05/09

第28回「菊之丞の会」-320

神楽坂毘沙門寄席 第28回「菊之丞の会」 2013/5/9

初登場の前座さん、金原亭駒松さんは馬生師匠のお弟子さん。ちびまる子ちゃんに登場するハマジ君みたい、との菊之丞師匠の形容に思わず納得。張りのある大きな声でお馴染み『道具屋』の熱演でした。体育会系風の元気さで精進して欲しいと思います。

新しくなった真っ赤な座布団に、紫のお召し物で決めた菊之丞師匠が座ると何とも派手です。この度の芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞(確かに長くて覚えにくい)お目出当ございます。高座でプライベートを話題にするのは珍しい師匠が、ご結婚のダブルの喜びを話され、今の幸せに酔っておられる様子でした。一席目は『天狗裁き』。「他人の夢の話なんて聞きたくはない…が、」は何度も笑いを誘うフレーズです。詮索好きの人たちや天狗様にはホントに困ったもの。こんな輩には黙っていた方が得策です。だけど八五郎さん、口の堅い私だけには、どんな夢だったのかちょっとだけでいいから話してくださいな。

お仲入り後は『湯屋番』。道楽が過ぎて勘当の末、居候という身の上の若旦那が、日本橋のお湯屋、奴湯に奉公することになります。念願の番台に座ってからの自惚れ屋の妄想シーンを、テンポ良く展開してゆく下りが菊之丞師の真骨頂です。艶っぽいお妾さんとの芝居がかったセリフ回しは聴かせどころで、ついつい私もあっけにとられ、風呂場から番台を見つめる男湯の面々と同じに顔になっていたのでは。それにしてもこの師匠にぴったりの滑稽噺ですね。

終演後は菊之丞師匠の御祝の会が準備されていました。若葉のきらめく良い季節です。6月29日、7月1日の両日は、今年も『神楽坂落語まつり』が開催され、古今亭菊之丞の活躍が続きます。

神楽坂がん子

神楽坂 まちづくり・住まいづくり塾 第128回 (130405)

NPO法人「粋なまちづくり倶楽部」主催 神楽坂大学講座 
第128回 神楽坂まちづくり・住まいづくり塾 
/よもやま話シリーズ第95話     
語り手;佐々木 真理さん (チェルノブイリ子ども基金<白銀町> 事務局長)
会 場:高齢者福祉施設「神楽坂」1階 地域会議室

■チェルノブイリ子ども基金」は高名なフォトジャ-ナリスト広河隆一氏が、現地の母親たちの呼びかけを受けて募金活動を始めたのをきっかけに1994年に設立されました。翌々年からは事故被害児をベラルーシとウクライナのサナトリウムでの保養に招待しています。
■佐々木真理さんは、その現地の保養のボランティア募集に応じていち早く
馳せ参じた人です。以来、資金を貯めてはベラルーシに通い続け、数年後には事務局に入られました。今でも続く子どもたちの甲状腺ガンの発症などを見るにつけ、「こういう事態は決して忘れられてはいけない」と静かに話しておられます。

■佐々木さんのお話に耳をかたむけてみましょう。
                                                   
               記
 
◇開催日時  平成24年4月5日(金)夜19時~21時
◇場  所  高齢者福祉施設「神楽坂」1階 地域会議室     
      ・新宿区矢来町104
       最寄り駅:東西線神楽坂駅 徒歩2分
       都営大江戸線牛込神楽坂駅 徒歩10分 
◇参加費(支援金)活動への支援寄付金として 一般1000円。学生500円。
    (※寄付金は会場費、資料代、通信費の他、今後のNPO活動の
ための費用に充当させていただきます。)
◇主  催  神楽坂発まちづくり・すまいづくりNPO法人
      「粋なまちづくり倶楽部」
◇お問い合わせ NPO法人「粋なまちづくり倶楽部」塾事務局
        ℡ 03-3260-6260
    (新宿区赤城元町3-5-202山下馨建築アトリエ内/
担当:山下 馨)
         ikimachi@syoutengai-web.net
    ※「粋なまちづくり倶楽部」は、東京都の認証をうけ、
まちづくり・すまいづくりに関するNPO法人として活動しております。
https://ikimachi.net/

神楽坂まちづくり・住まいづくり塾 第127回 (130301)

NPO法人「粋なまちづくり倶楽部」主催 神楽坂大学講座
 
第127回神楽坂まちづくり・住まいづくり塾 /よもやま話シリーズ第94話
「神楽坂の新たな魅力づくり、“食べないと飲まナイト”について」
語り手: 有村壮央(ありむらもりひさ)さん
    <株式会社アントレスト 代表取締役>
■神楽坂のまちの新しい魅力や風景を発見してもらおうと、2011年10月に飲食店約40店舗が参加して開催された、「食べないと飲まナイト」の第一回は大盛況のうちに終了。好評に応えて今年3月3~5日に第二回が開催されます。神楽坂で「魚串さくらさく」「つみき」「野菜食堂さくらさく」を運営されている、語り手の株式会社アントレスト 代表取締役 有村壮央さんは、この「食べないと飲まナイト」の仕掛人です。
■今回は、語り手が神楽坂で事業を始めようとしたきっかけや、「食べないと飲まナイト」の概要、企画・実施した背景や苦労話、そして3~5日に開催の第二回の魅力などについて語っていただきます。
■皆様、奮ってご参加ください。
                      
               記
 
◇開催日時   平成24年3月1日(金)夜19時~21時
◇場  所   高齢者福祉施設「神楽坂」1階 地域会議室     
       ・新宿区矢来町104
        最寄り駅:東西線神楽坂駅 徒歩2分
             都営大江戸線牛込神楽坂駅 徒歩10分 
◇参加費(支援金)活動への支援寄付金として 一般1000円。学生500円。
      (※寄付金は会場費、資料代、通信費の他、
今後のNPO活動のための費用に充当させていただきます。)
◇主  催  神楽坂発まちづくり・すまいづくりNPO法人
        「粋なまちづくり倶楽部」
◇お問い合わせ  NPO法人「粋なまちづくり倶楽部」塾事務局
         ℡ 03-3260-6260
    (新宿区赤城元町3-5-202山下馨建築アトリエ内
/担当:山下 馨)
        ikimachi@syoutengai-web.net
       ※「粋なまちづくり倶楽部」は、東京都の認証をうけ、
まちづくり・すまいづくりに関するNPO法人として活動して
おります。
https://ikimachi.net/

神楽坂まちづくり・住まいづくり塾 第126回 (130208)

NPO法人「粋なまちづくり倶楽部」主催 神楽坂大学講座
神楽坂まちづくり・住まいづくり塾 /よもやま話シリーズ第93話
「名画座ギンレイホール -映画キャラバン隊の活動-」               
語り手;藤永一彦さん(ギンレイ映画アカデミー事業部々長)                 
■ 名画座「ギンレイホール」は新作ロードショー後の名作をかけるいわゆる2番館である。昭和49年に創業し、今や約6000人が会員登録している人気映画館だ。ゆったりかつ優雅な気分で映画鑑賞が楽しめるために、若い女性や中高年の男女に大いに支持されている。
■ そんな中にあって藤永一彦さんは、デジタル化の波に消えつつある映写機をトラックに乗せ、映画のキャラバン隊を結成し、今年の3,11には被災地復興の一助として仙台市に赴いている。今回は藤永さんからその活動について、今後の抱負などもまじえて語っていただくことにした。
■ どうか奮ってご参加下さい。                                                   
               記 
◇開催日時  平成24年2月8日(金)夜19時~21時
◇場  所  高齢者福祉施設「神楽坂」1階 地域会議室     
      ・新宿区矢来町104
       最寄り駅:東西線神楽坂駅 徒歩2分
            都営大江戸線牛込神楽坂駅 徒歩10分 
◇参加費 活動への支援寄付金として 一般1000円。学生500円。
    (※寄付金は会場費、資料代、通信費の他、今後のNPO活動のための費用に充当させていただきます。)
◇主  催  神楽坂発まちづくり・すまいづくりNPO法人
       「粋なまちづくり倶楽部」
◇お問い合わせ NPO法人「粋なまちづくり倶楽部」塾事務局
        ℡ 03-3260-6260
 (新宿区赤城元町3-5-202山下馨建築アトリエ内/担当:山下 馨)
       ikimachi@syoutengai-web.net
     ※「粋なまちづくり倶楽部」は、東京都の認証をうけ、まちづくり・すまいづくりに関するNPO法人として活動しております。
https://ikimachi.net/

神楽坂まちづくり・住まいづくり塾 第123回 (121102)

NPO法人「粋なまちづくり倶楽部」主催 神楽坂大学講座
第123回神楽坂まちづくり・住まいづくり塾 よもやま話シリーズ第90話
「神楽坂最古の店 相馬屋源四郎商店について」
語り手:長妻 直哉さん(相馬屋源四郎商店代表取締役)
■ 神楽坂では最も古い相馬屋源四郎商店は江戸時代以前より伝わるお店で、紙漉(かみすき)職人から始まったといわれています。神田川で漉(す)いた紙を現在の地で販売したものと思われます。従って現代表取締役の長妻直哉さんは十一代目を名乗り、お店の古さを誇っておられます。                                              
◇開催日時  平成24年11月2日(金)夜19時~21時
◇場  所  高齢者福祉施設「神楽坂」1階 地域会議室
      ・新宿区矢来町104
       最寄り駅:東西線神楽坂駅 徒歩2分
       都営大江戸線牛込神楽坂駅 徒歩10分 
◇参加費(支援金)活動への支援寄付金として 一般1000円。学生500円。      (※寄付金は会場費、資料代、通信費の他、今後のNPO活動のための費用に充当させていただきます。)
◇主  催  神楽坂発まちづくり・すまいづくりNPO法人
      「粋なまちづくり倶楽部」
◇お問い合わせ NPO法人「粋なまちづくり倶楽部」塾事務局 ℡03-3260-6260(新宿区西五軒町3-18-103 山下馨建築アトリエ内/担当:山下 馨)
            ikimachi@syoutengai-web.net

神楽坂毘沙門寄席 第26回 「菊之丞の会」  レポート 2012/10/25

第26回「菊之丞の会」-320

神楽坂毘沙門寄席 第26回「菊之丞の会」 2012/10/25

林家つる子ちゃんと呼びたくなる可愛らしい前座さん初登場。林家正蔵師匠の六番弟子です。元気に『元犬』を聴かせてくれました。よく通る声は素質十分で、これからの噺家さんとしての伸びシロを感じさせます。将来大きく化けてくれると信じて応援しますね。

菊之丞師匠は、鮮やかな紫色のお召し物で登場。一瞬で会場の空気がガラリと変わるのは、やはり真打の貫禄なのでしょうか。『子別れ』が上下通しで演じられるのは珍しいことと思います。大工の熊五郎は酒と女に溺れ家庭崩壊。吉原では魅力的だったはずのお姐さんも、「手に取るな、やはり野に置け蓮華草」。失ったものの大きさに後で気付くのは人間の性…という展開の前半を終えてお仲入りです。

ワインサービスの余韻の中、「皆さん、前半は覚えていますか?」と初ッ端の師匠の切り出しに会場は大笑い。今ではきっぱりと酒も絶ち仕事に精を出す独り身の熊五郎、わが子との突然の再会に家族への思慕を募らせます。元の連れ合いが気になる親同士の心中を見透かす、せがれ亀ちゃんの愛嬌ある利発さに笑わされます。涙を隠してわが子を抱きしめる父親のしぐさ、女手ひとつで息子を立派に育てようと叱る母親の情が涙を誘います。

写真の中央はイラストレーターの小森傑(すぐる)さん。「菊之丞の会」の第一回目から、師匠が演目の主役になった似顔絵でポスターに登場しています。テレビ番組「笑点」のカレンダーでも活躍中です。

菊之丞師匠が噺家を志したころから育てられた古今亭円菊師匠が、10月13日に他界されました。その優しいお人柄は篤志家としても知られ、独特なカタチでおかし味たっぷりの芸風が大好きでした。どうかこれからも「菊之丞の会」を見守ってください。心よりご冥福をお祈り申し上げます。

神楽坂がん子